PCのMOBAを長年遊んできた身からすると、「スマホでMOBAなんて画面狭いし操作も大雑把なんじゃないの?」という偏見がずっとあった。
だが、『Honor of Kings(オナー・オブ・キングス / 王者栄耀)』のグローバル版が2024年6月20日に日本でも配信されて触ってみたら、その考えはあっさりと覆された。仕事終わりの疲れた頭でも「あと1試合だけ...」と遊んでしまう絶妙なテンポ感について、正直な感想を書いてみる。
■ 1試合10〜15分。とにかく「ダレない」スピード感
何よりも驚いたのが試合展開の速さだ。
PC系のMOBAだと、序盤は10分近く静かにミニオンを倒し合う忍耐の時間が続くことが多い。しかしHoKでは、試合開始から2分足らずでレベル4に到達し、全員の大技(アルティメットスキル)が解禁される(2026年8月時点の環境)。
移動速度もファーム(ゴールド稼ぎ)のスピードも非常にテンポ良く調整されていて、開始早々からマップのどこかでバトルが起きている。ダレる時間が一切なく、10〜15分もあればタワーを押し切って試合が決着する。
「30分以上拘束されるのは辛いけど、対戦のヒリヒリ感は味わいたい」という社会人ゲーマーの生活リズムに恐ろしいほど噛み合っている。
■ スムーズすぎるスマホ操作とコンボの爽快感
スマホ画面での仮想パッド操作だが、入力の吸いつきとレスポンスが極めて良い。
スキルエイム(狙い)の補正も自然で、思い通りの方向にスッとコンボが入る。特にアサシンやメイジ系のヒーローを触った時、移動スキルで一気に相手の裏に回り込んで高火力コンボを叩き込む感覚は、アクションゲームとしての爽快感がズバ抜けている。
また、三国志や東洋神話(諸葛亮、孫悟空、貂蝉など)をモチーフにしたヒーローたちのグラフィックやスキルエフェクトも派手で、動かしているだけで純粋に気持ちがいい。
■ 気になるところ:大味な展開になりやすい
良いことばかり書くのもフェアじゃないので気になった点も。
試合スピードが速くゴールドの入りが良いため、一度有利を作ったチームがそのまま雪だるま式(スノーボール)に押し切る展開が多い。じっくりと盤面をコントロールして耐え忍び、逆転するような重厚なマクロ戦を楽しみたい人には、少し大味に感じられるかもしれない。
■ 総評:こんな人におすすめ
半年遊び続けた理由は、試合の短さだ。10〜15分で決着し、始める前に終わる時刻が読める。開始2分足らずで全員の大技が解禁され、静かに待つ時間もない。
仕事終わりの疲れた頭でも、入力は素直に通る。アサシンで敵の裏へ回り込んでコンボを叩き込む手応えは、勝ち負けと別に残った。
速さの裏で、耐えて逆転する展開はほとんど起きない。ゴールドの入りが良く、先に有利を取ったチームがたいてい押し切る。盤面をコントロールする重厚なマクロ戦を求める人には向かない。
数字で見る Honor of Kings(2026-10-12時点)
- ヒーローは119体(2026-10-12時点、Honor of Kings Hub)。ファイター40体・メイジ40体が多く、サポート17体・マークスマン19体は少なめ。
- パッチはほぼ2週間おき。直近3回は8月27日・9月10日・9月23日(2026年)で、間隔は14日と13日。9月23日の回でシーズン16が始まった。装備は115件、アルカナは赤・青・緑10種ずつの30種(2026-10-12時点)。
- 試合の節目は時刻で決まっている。開始4分までは外側のタワーが40%のダメージ軽減で守られる。4分にオーバーロードとタイラント、20分にテンペストドラゴンが出現。ほとんどの試合はその前に決着し、長くても20分程度で終わる(Honor of Kings Hub 初心者ガイド、2026-09-08閲覧)。
対戦のヒリヒリ感を短時間で味わいたいなら、Honor of Kings で足りる。ワイルドリフトやモバイル・レジェンドとの細かい差は、3タイトルを並べた比較記事のほうが詳しい。